こんにちは、ぽにこです。
今日は公立中学校でかかる私費負担(公費で賄われずに保護者が負担する費用)はどれくらいかかる?【後編】です。
【前編】では主に小学校について書きました↓
【後編】は、主に公立中学校でかかる費用についてです。
すべての私費負担額を年額に置き換えると中学校は小学校に比べて、およそ1.85倍になります。
小学校6年間でかかる費用と、中学校3年間でかかる費用に5万円程度しか差がありません。(部活動は除く)
公費も増えてはいますが、対小学校費でいうと、およそ1.28倍にとどまります。
【前編】の小学校編でも書きましたが、中学校も、学校徴収金は公開していません。
子校の場合、入学時のみ事前の説明会資料で、1年生時の学校徴収金の集金時期と金額は提示されていましたが、その内容の記載はありません。
また、そのには記載のない徴収金と斡旋品、準備品がすでに発生しています。
小学校編をまとめていた時にも思った事ですが、学校は授業で必要になるモノはあらかじめ分かっているはずで、実際に、保護者の手元にお知らせが届くまで、学校内でどのような経過をたどっているのかは分かりませんが、
なぜ、あらかじめお知らせできないんでしょうか?
また、購入斡旋品や各自購入品まで含めた私費負担分について、全体を把握しているのか疑問です。
今回の資料を集めた際にも、教委は「まとまった資料はないので、それぞれの手紙類を集める」とおっしゃっていました。(なので時間かかりましたわ〜)
都度都度の費用については、負担にならないようそれなりに気を配っていただいているのかもしれませんが、全体を把握していないのだとしたら、さまざま疑問が湧きます。
いい機会です。
請求のために集めていただいた資料をご確認いただいて、教育委員会含め学校が、まずは学校にかかる私費負担について全体像を把握していただきたいと思います。
今回、たくさんの資料を集めてくださったことには感謝しております!
今回も、私の住む自治体を例に、公立小中学校の学校徴収金とその他の私費負担が、どういったものにどれくらいの支払いが必要なのか、できる限り調べまとめました。
※部活動費については、部活の活発度合いにより費用に差がある事が想定されます。
※現時点で詳細の情報の入手が間に合わず、大まかな表示になっているものもあります。(後に入手できたら追記します。)
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学校徴収金とは
学校徴収金とは、修学旅行費、校外学習費、部活動費、教材費、学年費、卒業対策費、生徒会費等、学校の教育活動上必要となる経費のうち、受益者負担の原則から学校が保護者から徴収した上で管理、執行することにより、児童生徒および保護者にとって利便性のある経費をいう。
私の住む市の学校徴収金取扱要綱の文言です。
そして、基本原則には、
校長は、学校徴収金が保護者の経済的負担のもとに徴収されていることを常に意識し、保護者の立場になってその軽減に努めなければならない。
としていて、
校長は、学校徴収金の徴収目的および徴収金額等について、原則としてPTA役員など保護者の代表者等への説明を行うとともに、その意見を聞いて金額等を決定することが望ましい。
とされています。
学校徴収金マニュアルでは、学校徴収金の種類には、
- 教材費
・児童生徒が個人で使用する(または個人に還元される)ための費用
・具体的には、副読本、副教材、ワーク、ドリル、実習用材料費、スポーツ振興センター掛け金、生徒手帳代、氏名ゴム印等 - 校外活動費
・学校行事の郊外活動においてかかる費用
・具体的には、校外学習費、宿泊学習費、修学旅行積立、芸術鑑賞教室代等 - 卒業関連費
・卒業学年において、「卒業対策費」の名目で徴収する費用
・具体的には、卒業アルバム代、卒業文集代、卒業記念品代等 - 部活動費
・学校の部活動においてかかる費用 - 児童・生徒会費
・児童、生徒会活動を行うための費用 - 進路対策費
・生徒個人にかかる進路指導関係の費用
があるとしています。
※市の学校徴収金マニュアルには、PTA会費・後援会費は含まれておらず、学校徴収金取扱要綱で、
- 団体徴収金(学校の運営および教育活動に密接に関係するPTA・後援会などの経費)については、各団体の規約や会則等によるものとする。
としていますが、子校PTA・後援会の会則にはその定めはありません。
また、学校指定物品については、
- 学校指定物品(教育活動上必要とする体操着・シューズ・制服などの物品であって、学校が指定し、児童生徒・保護者が販売業者から直接購入するもの)にかかる費用は、学校が保護者から経費を徴収しないため、現金出納などの会計事務は生じないが、これらの選定等については、それぞれの学校の実態に応じ、校長の責任と権限に基づき行う。
- 学校指定品の事務処理については、すべて文書により起案、決済等の処理を行い、保護者に対して常に明確な説明ができるようにしておく。
- 学校で統一する必要性の有無について、十分に協議する。
- 保護者負担の軽減に努め、安価で耐久性がある製品を指定する。
としています。
公立中学校の学年別、学校徴収金の金額と内訳
学校が一律で購入して費用を支払うもの
※タブレット保管用の袋や鍵は毎年購入するものではありませんが、資料収集時がダブレット導入時と重なったため、全学年で請求されています。
- 1年生・・6月(約¥10,000)・7月(約¥9,000)・8月(約¥8,700)、計¥27,700程度
主な内訳・・ドリルやワーク・実習用材料など副教材費(約¥19,000)、生徒手帳(約¥400)、進路関係(約¥600)、スポ振掛け金(¥550)、整理用品・ファイル(約¥2,000)、テスト代(約¥1,600)、タブレット保管袋・鍵(約¥1,500)、文房具(¥700)、入学記念写真(¥500)、その他 - 2年生・・6月(約¥6,000)・7月(約¥6,000)・8月(約¥6,000)、計¥18,000程度
主な内訳・・ドリルやワーク・実習用材料など副教材費(約¥13,000)、生徒手帳(約¥400)、進路関係(約¥1,100)、スポ振掛け金(¥550)、台紙・ホルダー・ファイル(約¥150)、テスト代(約¥1,300)、タブレット保管袋・鍵(約¥1,500) - 3年生・・6月(約¥8,500)・7月(約¥8,500)・8月(約¥10,000)、計¥20,000程度
主な内訳・・ドリルやワーク・実習用材料など副教材費(約¥8,000)、生徒手帳(約¥400)、スポ振掛け金(¥550)、台紙・ホルダー・ファイル(約¥600)、テスト代(約¥8,000)、進路関係(約¥1,200)、タブレット保管袋・鍵(約¥1,500)
合計、約66,000円。
市内におよそ4,000人の中学生がいますが、学校徴収金として扱われる金額は、毎年90,000,000円です。9千万ですよ。
ところで毎年、公立中学校の先生が9千万円のお金を扱っているって、少し怖くないですか?学校規模によりますが、1校あたり、1千万ですよ。
そりゃ、事故も起きるよね・・先生って会計のプロだっけ?
(ウチの県も現金事故防止!って謳いながら、まー、たくさん事故起きてるのよ・・の割に対策がずさん)
学校徴収金の内訳、中学生(平均)部門では、
- ドリル・ワーク・・37%
- 技術家庭、美術の材料費・・31%
- テスト・・11%
という結果となりました。
テストは、中学3年生時の外部テストが大きく押し上げる要因となっています。
小学校編ではテスト代の割合が一番高かったけど、中学の定期テストは先生が作ってるね。この違いはなんだろう?
教科別だと、
- 技術・家庭
- 美術
- 社会
- 英語・保健体育
- 国語・理科
という順で、材料費や資料代がかかる教科が上位を占めました。
どの学年も、数学はワーク1冊で一番お金がかかっていません。
意外だったのが保健体育で、教科書(無償)+専用ノート+資料集+専用ファイルと、机上で使用するような教材が想像より多く、費用もかさんでいます。
↑これ、各種スポーツのルールとか細かく載ってる資料集なんですけど、わたし的に最も要らないと思うものの一つ。役に立つこともあるだろうけど、全員にもれなく買わせる必要性とは・・・?(しかもデカくて重い!)あ、ちなみにテストで使われるようですよ。ツイッターで教えてもらいました。
ちなみに子校、1年間で全9回に渡り口座引き落としがあるのですが、毎回手数料がかかり、3年間で1500円ほどとなります。チリツモです。
公費と私費の区分がとてもあいまい
また、中学校の学校徴収金も小学校と同様、ファイルが多く、それを整理するファイルスタンド、ラベルシール、掲示用ファイルなど、整理整頓に使用するようなアイテムが目立ちます。一つ一つは数百円ですが、数も多く3年間でなんだかんだ3,500円くらいファイルに支払っています。
年度によりどの教科も一律に安価な紙ファイルの時もあれば、教科によりプラスチックファイルやポケットファイルだったりやや高価なファイルを使用している時もあるようでした。
学校で買うのはスケールメリットがあって安くなるならありがたいけど、むしろ定価で買わされてる感。タブレット保管用の袋とか鍵とか入れると5,000円近くなって、誰のための受益者負担?と思う。
タブレットケースや鍵は卒業したらそれだけ戻ってくるの?
そういえば、通知表も手書きから印刷になって、それを挟むためのファイルが私費になったのよ。
今まで通知表の紙代って請求されてなかったのに?納得いかないわ〜
↓こういうので挟まれてくる。そして費用請求。
教員の業務効率化のために結果発生した費用は保護者持ちですって??ん?
私の住む自治体は、公費と私費の区分が明確ではありません。
学校徴収金取り扱い要綱にもマニュアルにも、例示はあるものの、「児童生徒が個人で使用する(または個人に還元される)ための費用」ぐらいしか記載がありません。
この文言をそのまま受け止めると、「個人で使用するもの=全て私費」となります。
だけど、学校で印刷して配られる個人で使用するプリントの費用負担はしていません。学校で掲示するためのホルダー(クリアケースみたいなもの)や氏名ゴム印は費用負担を求められます。
ボロッボロになったモノが返されるわよ⤵︎
定期テストの計画表を貼る台紙の代金は請求されるけど、定期テストの成績表が貼られた台紙は請求されませんでした。
学校の配当予算を担当する教育委員会の担当課に、
「授業で配られるワークシートやプリント類の紙やインク代などについては公費で、美術で使用する紙代、教室掲示用の掲示ホルダーやラベルシール、各教科のプリントを貼る台紙なんかが私費負担なのはなぜですか?どう区別していますか?」
と聞きましたが、うなっていました。
うなってる場合??
その辺りはまるで学校にお任せなんだそうです。
市として明確な基準はなく、学校ごとで判断してるってことです。
だから同じ物品でも、学校によって請求されたりされなかったりもあります。
小学校ではタブレットケース、請求されなかったしね。
実態を見ると、
- 分別が難しいもの→公費
- 分別しやすく単価が出せるもの→私費
のようにも感じます。
また、各学校に配当された予算がどの項目が何にいくら使われたか、決算的にまとめた資料はないそうで、どこにいくら払ったかの記録を調べるシステムがあるので、何かあったらそれで調べることはできるということでした。
え?審査とかチェックがないんですか??
それでどうやって予算組んでるんですか?
とにかく学校の裁量だけで完結している様子で・・そんなもんなんですかね?
公費で買うのに妥当かは市でチェックは入るみたいですが、これでは本来公費で支払うものが私費になっていても、私費負担が過剰になっていても、教育委員会や外部は気づけません。
そもそも学校徴収金は学校長が管理監督者で教育委員会ではないけれど、学校予算を組む教育委員会は、「市から配当された予算をどう振り分けるか」ということで動いていて、校長が何らか働きかけない限り、私費負担について知ることはない状態で予算を組んでいるっていう実態・・・。
学校関連のことが、全体的にこんな雰囲気でなされているとしたら、少しめまいがします。
各自が用意して持参するもの・学校斡旋品
まず、中学へ入学するための初期費用です。
【中学入学時】
- 制服・・上下¥40,000程度
- ベルト・・¥2,000
- 校章・・¥600
- 組章・・¥400
- ワイシャツ・・¥3,000
- 通学カバン・・¥9,000
- サブバック・・¥3,000
- ジャージ・・上下¥8,000
- 体操服・・上下¥5,500
- トレーナー・・¥4,500
- ジャージ・・¥8,000
- 上履き・・¥3,000
※アンダーラインは学校指定品です。
合計84,000円。
ワイシャツや体操服は洗い替え用に×3セット買ったので、プラス17,000円。
さらに夏服になり半袖ワイシャツ3枚購入で、プラス9,000円。
夏のスラックスを買えば、プラス10,000円。
靴や靴下の色指定があり、改めて購入5,000円。
再計算合計、120,000円。(ドーン)
サイズアウトで買い替えがあればもっと・・。
制服、高いよね・・エグいわ。
ちなみにウチ、洋服の青山で買ってます。指定店より割安だったから!
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さっそく転んで穴開けて修理代3,000円!
【授業により持参を指定されるもの】
- アルトリコーダー・・¥2,300
- 給食セット・・ある
- 雑巾(3枚。うち、1枚は学校提出用)・雑巾吊り下げ用ひも付き洗濯バサミ・・¥200程度。毎学期、毎年なので合わせると+1,200円くらい。
- 英語辞書・・¥3,500
- 水着セット・・¥8,000(帽子・水着・ラッシュガード・ゴーグル・タオル・袋)
- 裁縫セット・・ある。(糸や針などは追加+¥500)
- 書道セット・・ある。(墨汁や半紙の追加+¥1,000、筆の買い替え+¥1,500くらい?)
- 書き初めセット・・ある。(専用用紙購入+¥1,000)
- ノート、シャープペン、消しゴム、絵の具等の補充・・+10,000
合計、29,000円。
校外学習費
- 遠足・・¥7,500
- スキー合宿・・¥50,000
- 修学旅行・・¥60,000
合計、117,500円。
旅行はかかる費用は実際は旅費だけじゃないんですよね。
荷物を入れるバックや持たせるタオル、着替え、洗面道具、お小遣いなどなど。
↓こういうの。
この旅費の積立がもうすぐ始まります・・。
学校徴収金は6月(諸会費含む)、7月、8月と集金があり、9月から6ヶ月間8,000円の徴収が始まります。(´Д`;)(´Д`;)(´Д`;)
これ終わったら修学旅行の積立が10,000円を半年・・
子の学校では、スキーで1000万円のお金が動き、修学旅行で1,200万円のお金が動きます。
市内に広げると、スキーで7千万円、修学旅行で8千万円。
進路指導関係費
学校から徴収される進路費っていったい何??というのが最初に思ったことです。
ちなみに、さまざま資料を集める中でこの存在を知りました。
あらかじめ「こういう費用がかかるよ」って案内はない(もしくは直前)のやつです。
- 進路指導関係費・・¥2,500
合計、2,500円。
進路指導に費用を徴収される・・?。
ひとり2,500円で3年生のみの徴収ですが、総額でおよそ50万円ちょっとの予算です。
おもな内訳は、
- 消耗品費(印刷用紙・トナー・文具)・・1,450円
- 印刷費(校長・進路担当教員の名刺)・・15円
- 通信費(願書・入試相談資料の切手・郵送料)・・200円
- 進路負担金(連絡協負担金)・・50円
- 資料費(高校ガイド、入試問題集)・・290円
- 渉外費(高校渉外・進路学習)・・15円
- 会議費(進路検討会・各会議の茶菓子代、昼食代)・・100円
- 通信進路費(職員高校訪問交通費)・・80円
- 予備費(いろいろなモノが含まれている)・・300円
というものでした。
※イメージしやすいように、ひとりあたりに換算して記載しています。
明細を見ると、「あぁ、中学校の先生は進路だけでこんなに動いてくれてるんだな〜。」とありがたい気持ちになる一方で、「なんだコレ?」なものもあります。
公立中学校の進路に関係することがらって、どういう位置付けなんでしょうね??
私はてっきり学校業務の一環だと思っていたんですけど・・・
・・・にしては、先生の名刺の印刷から連絡協(なんの協議会だ?)の負担金やら印刷・郵送関係一式、先生が高校へ行く交通費まで含まれてるし、一方で記念写真とか飛沫防止パーテーションとかも含まれてる・・・。
ちょっと混乱してます。
これ以外に、進路や面接についての資料が3年間で1,700円弱、適正テストや入試対策テストが10,000円ほどあり、こちらは学校徴収金に含まれています。
卒業関連費
卒業アルバムだの記念品だのの費用です。
- ¥12,000
合計、12,000円。
内訳です。
- 卒業アルバム代・・8,000円(67%)
- 記念写真・記念品・・1,000円(8%)
- 学校への寄贈品・・2,300円(19%)
- 花代(花束・コサージュ)・・700円(6%)
※例により、イメージしやすいように、ひとりあたりに換算して記載しています。
卒業に伴って保護者から集められる費用も、学校への寄贈が前提となっていることも多いです。
そしてそれは、事前に明確に説明がないことがほとんどで、マシな方として「途中経過でおおよその明細」が提示され、ほとんどは「事が終わった後の決算報告」で内容を知ることになります。
小学校編でも書きましたが、
地方公共団体が設置した学校の運営にかかるものへの寄付金(これに相当するする物品等を含む)を割り当てて強制的に徴収することを禁止しています。
↓こちら、日本教育新聞の2021年9月の記事なんですが、問題視するどころか、「こういったものが人気」とか「こういったものが実用的」というようなことが書かれていて愕然としました。
こうした学校の活動でなくてはならない備品は、経年劣化するため定期的に購入する必要がある。しかし、学校の限られた予算の中では思うように買い替えできない事情があり、学校側の要望に応えて寄贈するケースが続いている。-日本教育新聞より-
記事中に、サラッと「学校にはお金がないから仕方がない」ように書いており、その程度の認識なんだなぁと読めます。
・・・いやいやいや!
学校の活動で必要な備品は公的予算から出すのが筋です!!
もう、その大前提を忘れちゃってるんじゃないか説。
教育委員会の寄付を受け付けている課は、申請があれば受理する手続きを行うのみで、それが「割り当て的な寄付に該当しないか?」「学校の運営費の市民への転嫁になっていないか?」など、審査はしていないということです。
もう絶対的な善意・自主的だという前提なんです。
おめでたいね!!
少なくとも・・・少なくとも、ですよ。
寄付分は分けて募ることをする必要はあると思います。
給食費
給食費について、私の住む自治体は公会計化(学校ではなく市が徴収・管理を行う)されています。
学校給食は、設備・人件費にあたる分を公費で、材料費について私費負担となっています。
中学生
- 1食365円(1ヶ月¥6,000〜7,000、1年で¥62,000〜67,000程度)
学年により日程や行事等で給食の回数が変動するため幅があります。
給食費は小学校6年間で33万円、中学校で20万円。
市内中学校に在籍する生徒はおよそ4,000人。
1年で3億円くらいです。
小中学校全部で給食費に支払われる金額は、1年で8億円くらいです。
(年間8億捻出できたら、給食費が無償にできるってことか・・妄想)
給食費もあれですが、中学生ともなれば普段の食費もかさみますね・・。
(くわばらくわばら)
その他諸会費
公立中学校で発生するのは、PTA会費、後援会費、生徒会費、部費です。
部費はピンキリなので、含めないで計算しますが、
PTA会費、後援会費、生徒会費を合わせた諸会費、総支払い額は小学校6年間で18,000円、中学校3年間で16,200円です。
PTA会費
内訳は、分かりやすくするために一世帯あたりの会費の中で大まかな使途別に相当額を表記しています。
- 中学校PTA会費・・3,000円(年)
内訳・・運営費相当額(約¥800)、行事補助(約¥200)、公開研究補助(約¥20)、学校環境整備(約¥50)、交際費・負担金(約¥200)、部活動補助(約¥750)、卒業生記念品(約¥120)、慶弔費(約¥80)、積立金(約¥50)、災害対策(約¥80)、学校備品購入(約¥100)、繰越その他(¥550)
PTA会費の総支払額は中学校3年で9,000円。
中学校PTAの予算は200万規模で、部活動への助成に25%、詳細項目の書かれていない学校環境整備費や災害対策、備品購入など、公費負担なのでは??と思われる項目が会費の15%ほどあります。
ちなみに子校中学部活動は全員加入ではありません。
生徒全員が加入じゃない部活動への助成が、学校ぐるみで全員加入にしているPTA会費から出ている不思議。
それが本当にPTAの会員の総意だっていうならいいけど・・ね。
前回の【前編(小学校)】でも書きましたが、小学校6年間、中学校3年間、PTAに入会したとして、本来公費で支払うべきものの可能性があるPTA会費からの支出は、子校PTAの割合だと1世帯あたり1年で830円、9年間で7,500円ほど。
市内他校も同程度と仮定するとして、市内小中学校へ通わせる世帯が12,000世帯とすると、本来、公費で賄われるのが妥当かもしれない金額が、毎年10,000,000円分です。
ひとことで言って、線引きぐちゃぐちゃ。
生徒会費
- 生徒会費・・1,200円(年)
集められた生徒会費のうち、運営にかかる費用は2万円ちょっとでした。
その他、70万円ほどの使途が分からず、生徒総会で知らされるのかと思いきや、お知らせも何もありません。子に聞くと、生徒総会では各委員会の報告と予算要求(全部で2万円ちょっと)があり、その承認のみだったとのこと。
そこで、この生徒会の費用の内訳についても、資料請求しました。
各運営委員会の経費が会費全体の2%、それが1人あたり28円程度ということ以外、入学以来、こちらから資料請求するまで明らかにならず、やっと届いた資料によると、
- 本部費・・430円
- 運営委員会費・・28円
- 体育祭費・・27円
- 文化祭費・・15円
- 卒業関連・・600円
- 入学生関連・・100円
- 部活動援助・・300円
ということでした。
※この時↑の決算では前年度繰越し金を全額使用していたため、総額で1,500円ほどになっています。
※他にPTA会費より5万円の補助が入っていました。
※こちらも、ひとりあたりの金額に換算しています。
明細を見ると、生徒会費からもスポットクーラだの、扇風機だの、備品を購入しています(本部費が高いのはこのため。ちなみにコレがなければ本部費は14円!)。
うーーーん・・・。
それに、生徒会費の使い途として一般的には王道と思われる部活への補助ですが、生徒会費の2割を占めます。その内容は備品・用具代が多く、部によっては部員用Tシャツ代やコンクール・大会参加費にあてられているようです。
卒業・入学関連では花代や記念品に使われています。
*
生徒会は学校行事と同じ特別活動に位置付けられています。
入学と同時に生徒会に入会することになり、学校徴収金とあわせて集金されます。
事前にその内容についての説明は一切ありません。
おそらく慣習としてやってきていたことなのだろうと思います。
費用の内訳も、予算ありきで「いくらあるから何に使おう?」という展開が見えるような気がします。
「そういうもの」と、世の中の当たり前になっているのかもしれませんが、そんなことは知ったことではありません。
これらが生徒会の総意であるというのならまだ理解したいと思います。
(なにこれ、さっきもPTA会費の時に書いたな・・)
総会では各委員会に必要な費用以外、特に話はなかったといいます。
今後は全校集会等で何らか話し合いや決定がされていくんだろう、それを見守ろうと思っていました。
思っていました。
思っていました(過去形)。←さらに強調
・・・・
なんと驚いたことに、
今年から急遽、生徒会費が廃止されましたΣ(゚ロ゚;)
もうすでに一度徴収されてるんです。今年の分は。
で、今月になり急遽、生徒会費の徴収の廃止のお知らせが届き、8月集金分を減額して相殺するようです。(わざわざ)
・・・・これは・・
アレですかね・・
今回、生徒会費内訳含めてさまざま資料請求していますが、それをキッカケに見直してくれましたかね??
とにかく、急展開ですが、長年の慣習から一歩、踏み出してくれた・・のかな??
生徒会費、要らなかったってことじゃね?
後援会費
後援会は多くの学校で中学以上から発生するかと思います。
こちらのPTA会費同様、分かりやすくするために一世帯あたりの会費の中で大まかな使途別に相当額を表記しています。
- 後援会費・・1,200円(年)
内訳・・学校環境整備の名目の物品寄付(約¥1,000)、部活動補助(約¥500)、周年事業積立(約¥100)
後援会費は中学3年間で3,600円です。
子の中学は600人規模ですので、後援会費として保護者から集める金額は70万ほどです。昨年は繰越し金にはみだして物品寄付をしているようでした。
学校への物品寄付と部活動補助(しかも特定の部活動のみ)に特化している子校後援会ですが、こちらも入会の意思確認はなく、学校徴収金と合わせて口座引き落としとなっていました。
ちなみに私の住む自治体は、PTA会費や後援会費は就学援助の対象となっていません。
PTA会費もそうですが、学校徴収金の一部であるかのような説明と仕組みで、公立中学校へ入学すると自動的に入会してしまうようになっています。
卒対も、PTA会費も、後援会費も、
支援!支援!支援!
寄附!寄附!寄附!
です。
PTA会費、後援会費、生徒会費、卒業対策費から学校へ寄贈に使われている金額は、中学3年間で1世帯あたりおよそ6,000円でした。
ほぼほぼ払わないといけないものと支払った会費から、表向き自主的な寄贈とされてるものに、1世帯あたり6千円負担していることになります。
公立中学校に通うのに、毎年2,000円分寄付させられてるのね!
みんな太っ腹!
※そもそも後援会とは?!子校はPTAがあるのに、OBが組織したそうです。
※子校は来年度から入会の意思確認と同意書等の手続きが行われる予定です(´∀`)ノ。
部活動費
学校により部活もさまざま、活動のボリュームもピンキリです。
部活動費は幅が広いので、今回の私費の総計には入れていませんが参考までに各部活動の費用を記載します。
その種目や大会によって、個人登録をしなければならないケースがあったり、参加費がかかり、金額も幅があったり、試合等に勝ち進めば遠征費などが高額になっていくような感じで、部活動にかかる費用をあらかじめ提示するのはとても難しいのだそうです。
部活動は、部費以外にもユニフォーム代、揃いの練習着代、用具代、交通費、飲食費、合宿代などが規模や活動によって右肩あがりにかかります。
ちなみに顧問の先生は基本自腹だそうです・・。
(市の大会等で市から助成が出る場合もあったり、前任から譲り受けるものもあったりするらしいですが・・全体からすればわずかでしょう。)
ということで以下、子校の部活動費(年)です。
- 小さなボールを棒状のもので打つ運動部・・12,000円
- ボールを足で蹴ってゴールさせる運動部・・不明
- 網を張った道具で打つ運動部・・4,000円
- ボールを手で叩いて網にシュートする運動部・・8,000円
- 小さなボールを卓上で打つ運動部・・4,000円
- 楽器を奏でる文化部・・不明
- なんか作ったりする文化部・・2,000〜9,000円
※意味があるかわかりませんが、念のため多少ボヤかしています。
※男女や学年により部費が違いました。
部活動により内容はさまざまですが、部費やPTA・生徒会費からの補助費等の収入から、大会の登録料・参加費、消耗品、備品・用具代にあてられます。
また、大会等の参加への交通費や遠征費は実費、他にユニフォームや練習着代など(1万円〜5万円)、さらに個人持ちの用具は別になっています。
費用が材料費の実費だけという部活から、ユニフォームや道具揃えるだけで10万円〜、大会もたくさんあるから遠征費含めるとけっこうな額になるだろうと思われる部活まで色々でした・・。
(資料がなくて詳細不明だけど、楽器を奏でる文化部は相当の部類だと思われます)
これ、子どもが入部を決める前に想定できてる親ってどれくらいいるんだろう??
それと、今回の情報公開請求や質問を通して、部活動にかかる費用について、あらかじめどのくらいかかるのかの目安が保護者にわかるようにするよう、学校へ働きかけてくれるという話になりました。
子校中学、保護者への説明会の前に体験入部と入部届けの提出があるんだよ。
子が決めちゃってから費用や内容を知らされたって親は困っちゃうよね〜。
公費予算はいくらなのか?
公費でどれくらい出てるのか、中学校バージョンです。せっかくなので、小学校と比較したりしてみたいと思います。
ちなみに、平成27年度の文部科学省の調査によると、校舎や体育館などの設備や備品、学校の先生などの人件費を含めて義務教育で使われている税金は1年間で、
- 小学生は一人当たり約94万円
- 中学生では一人当たり約115万2000円
が使われているそうです。
以下に記載するのは、上記以外、主に学校の維持・管理にかかるものです。
市の予算
我が市の学校配当予算のうち、市の方で一括して支払いが行われる電話代、光熱費やリース料、委託料、を引いた額が実質学校に配分される予算です。
市の予算のおよそ13%が教育予算で、その教育予算の内訳は、
- 教育総務費・・11%
- 小学校費・・20%
- 中学校費・・10%
- 高等学校費・・10%
- 幼稚園費・・2%
- 社会教育費・・15%
- 保健体育費・・30%
という具合でした。
中学校は、市の教育費全体の10%ですが、そこから光熱費等、市が支払う金額を引いた残りが学校へ運営費として配当されます。中学校の運営費は市の教育費全体からすると、わずか2%ほどです。
中学校に配当される、そのわずか2%分をさらに各学校に分けます。
1校あたり、ざっくり700万〜1,000万円でした。
その内訳は、
- 消耗品費・・56%
- 施設・設備修繕料・・9%
- 備品修繕料・・2%
- 印刷製本費・・1%
- 医薬品材料費・・1%
- 備品メンテナンス費・・3%
- 備品購入費・・28%
- その他・・1%
といった感じです。
生徒ひとりあたりの金額に置き換えると、運営費はひとり14,500円程度/年で、
- 消耗品費・・8,000円程度(コピー用紙・インク・1万円以下の備品など)
- 施設・設備修繕料・・1,300円程度
- 備品修繕料・・350円程度
- 印刷製本費・・120円程度(外注する製本費(学校概要など))
- 医薬品材料費・・180円程度
- 備品メンテナンス費・・450円程度
- 備品購入費・・4,000円程度
です。
光熱費等、市が一括して支払っている公費については、こんな感じ。
- 電気代は、ひとり年間7,000円くらい。(小学校より1,500円UP)
- 水道代は、ひとり年間5,000円くらい。(小学校より1,000円UP)
- ガス代は、ひとり年間4,000円くらい。(小学校より1,000円UP)
- 下水道は、ひとり年間5,000円くらい。(小学校より1,000円UP)
- 電話代は、ひとり年間600円分くらい。(小学校より100円DOWN)
- NHK受信料は、ひとり年間25円。(小学校と変わらず)
- 警備や廃棄の委託費は、ひとり年間400円くらい。(小学校と変わらず)
- 印刷機や電話・ファックスの貸借費は、年間ひとり1,700円くらい。(小学校より300円UP)
総額としては人数の多い小学校の方が多いですが、児童・生徒数の割合で比較すると、一人当たり4,500円/年ほどアップしています。
光熱水費が上がっているのは部活かね?
公費と私費を比較すると、年間で一人当たりに換算すると、
- 中学校公費¥37,000に対して、私費は188,000円
という結果で、
- 中学校に通うためにかかるお金は、公費17%、私費83%
という割合でした。
ちなみに「小学校に通うためにかかるお金は、公費10%、私費90%」でしたので、それに比べると、公費の割合が増えています。
特定の人しか使わない高額な楽器は公費で購入の謎
それと、余談なんですが、今回の一連の請求に予算についても入れてて、いろいろ見ている最中なんですが、昨年子校に200万円分の楽器が公費で購入されていました。
子校以外にも、毎年の購入要望で各校、楽器購入がけっこうあります。
確かに楽器はなかなか自己負担っていっても限界がありそうなもので、できるだけ買ってあげたい気持ちはわからなくもないですが、ごくごく特定の生徒しか使わないですよね・・。
個人で使うものは私費負担じゃなかったんかい?
ほかに運動部限定の部活動への助成として、一つの部活あたりおよそ1万円程度の金額が市から出ています。1万円程度だと、ボール等の消耗品を買うくらいです。
また、サッカーゴールなど30万円を超える備品については、先ほどの楽器のように各校からの申請に応じて市が支出します。
毎年毎年何か楽器なり高価な品を買ってるというわけじゃないみたいなんですけど、同じく昨年にPTAから体育で使用する物品(体育祭でも使用して多くの生徒が一緒に使うもの)を寄贈している(=実質私費)というのも、なんだか意味がよく分からないです。
就学支援
私の住む自治体の場合、就学支援は、入学時小学校でおよそ55,000円、中学校で60,000円が出ます。学用通学用品としておよそ小学校で13,500円、中学校で24,000円です。いずれも年額です。
宿泊の伴う修学旅行・校外学習、給食費は実費が支払われ、日帰りの校外学習は上限3,000円支給されます。オンライン通信用の補助もあります。
今まで洗い出してきた別途購入・持参品を含め、支援対象である給食費、旅費を除いて考えると・・
- 入学支援(小学校)¥55,000に対して、実際は¥75,000かかる
- 入学支援(中学校)¥60,000に対して、実際は¥120,000かかる
- 学用品支援(小学校)¥13,500に対して、実際は¥27,500かかる
- 学用品支援(中学校)¥24,000に対して、実際は¥30,000かかる
※部活動費は含みません。
こうしてみると、中学校は入学に際する費用が大きい事がわかります。それに対して全然カバーできてない。
入学支援でカバー出来ないほどの指定品ってどうなんでしょう??
2019年時点で日本の子どもの相対的貧困率は13.5%で、7人にひとりの子どもが貧困状態にあると言われています。
↓2017年と少し古い記事ですが、
学校制服の販売価格はこの10年で値上がりしている。総務省統計局の「小売物価統計調査年報」によると、2007年度に2万7000円~2万8000円ほどだった販売価格は、2016年度には3万2000円~3万3000円に。特に2015年度から2016年度にかけては生地材料の羊毛価格が上昇したことで、さらに値上がりした。
さらに値上がりしたとされる2015年〜2016年を経て、現在2022年ですが、子どもの中学校の制服は、4万円です。※詰襟制服上下だけの金額
学校へ通うための物品に支払う費用に、どれだけの家庭や子どもが苦しい思いをしているのでしょうか。
本で読みましたが、今の人は、たとえ苦しくても無理して学校関連の費用はなんとか支払い、その分逆に外から見えにくい部分(食費等)を削る傾向にあるといいます。
仮に相対的にゆとりのある家庭の多い地域だったとしても、公立の小中学校での私費負担の多さは、時に排除を生む可能性をはらむ問題だと危惧します。
なお、当自治体の就学支援は、PTA等の団体会費、卒対に該当する費用、部活に関する費用は対象外です。
まとめ
以下、まとめます。
- 公立中学校は、入学準備におよそ12万円ほどかかります。小学校入学時に比較するとおよそ1.6倍です。
- 公立中学校の旅費と給食費の総計は、およそ32万円です。
- 公立中学校に通うと給食費や旅費を含めて3年間、学校に通うだけでおよそ57万円必要です(除く部活動)。1年あたりおよそ19万円です。
- 公立中学校生徒一人当たりの年間公費予算は、およそ3万7千円で、小学校と比べると公費予算は1.28倍増額しています。
- 市の就学支援は年額で、入学時小学校でおよそ55,000円、中学校で60,000円、学用通学用品としておよそ小学校で13,500円、中学校で24,000円です。
※宿泊の伴う修学旅行・校外学習、給食費は実費が支給されます。オンライン通信用の補助もあります。 - 入学準備品だけで就学支援を6万円オーバーします。
- 学校徴収金に各自購入持参品・斡旋品を含むと、1年次で約3万円、2年次で約3千円、3年次で約2万円オーバーします。
- 市内小中学校のPTA、後援会、卒業対策委員会により、手続きがされているものだけで総額700万円分ほどの寄付が毎年あります。
- 子の在籍する中学校では、昨年度PTA会費からおよそ50万円分、後援会費から30万円分、卒業対策費から50万円分、生徒会費から30万円分、学校へ物品寄付をしています。※寄付採納手続きがされていないものもあります。
おわりに
小学校と比較すると、中学校の方がやや予算配当としては手厚いように見えますが、私費負担も増えているので、それだけお金がかかるということなんだと思います。
中学校に通うための私費(入学準備品、洗い替え用などの追加衣類、学校徴収金、斡旋購入・持参学用品、給食費、旅費、諸会費)で、57万円かかることがわかりました。部活動は含みません。
1年あたりに平均すると、19万円です。
ひと月あたり、1.6万円です。
(部活動も想定すると、年でプラス2万〜20万ぐらいですかね・・。部によってはもっとか。)
さて、中学も出揃ったので、義務教育の小中学校(公立)でかかる費用を改めて計算してみます。
国によって課せられている義務を果たすために、小学校〜中学校でどのくらいの費用が発生しているのでしょうか?
義務教育公立小中学校9年間にかかる私費負担額合計、1,260,000円。
ヒャクニジュウロクマンエン!!
平均すると、1年でおよそ14万です。
義務教育って、小中学校に通わせると、最低でも126万はかかるんですね〜
(これ、部活動は入っていない金額です。もちろん塾や検定料、模試代も入っていません。学校に通わせるのに最低限必要とされる金額だけです。)
義務教育ーーっ!!
義務教育にかかる個人持ちの費用の額もさることながら、各校別で見ても、その扱う額の大きさに驚きます。
これを、保護者からの預かり金として、学校の先生がやっているって・・・わたし的にはあり得ないっていうか、むしろ問題だと思います。なんで公会計にしないのかな?
給食費の公会計化は学校の負担を減らすためでもあったのにね
公立学校の先生が扱うお金が毎年、何百万とか何千万とかの単位です。
忙しすぎて、じゅうぶんな検討をしたり見直したりできないことも問題です。
また、今回は中学編なので特に書きたいことがあります。
それぞれの部費以外に、PTA会費・後援会費・生徒会費から、少なくとも生徒ひとりあたり年間約1,350円が部活動に流れています。(大会でいい成績を残すとお祝い金が出たりしてます)
公立中学校に通うと、6,000円分の寄付と4,000円分の部活動への援助がもれなくついてくるってわけね!ふーん。
子校の部活動は、全員入部ではありません。
生徒数で計算すると、およそ80万円を超える金額が部費以外の諸会費から部費に支出されていることがわかりました。
これは、非常に見えにくいお金です。
「敢えて」なのか何なのかは知りませんが、同じ保護者のお財布から出てるのに、PTA会費・後援会費・生徒会費・部費、と4つもルートを通すって何なんでしょう??わかりにくくするため?(まさか!と思いたい)
受益者負担と散々うたい、就学支援でもまかなえないくらいの私費の負担を保護者に負わせながら、有無を言わさず全生徒から徴収したお金から、一律に部活動へ支援しているという点については疑問を感じます。
確かに、部活動の個人負担も辛いのかもしれません。
先生は時間も費用も持ち出しと聞きました。
それぞれの先生が納得されているかは、確認していないから分からないんですって
だけど、部活に入っていなくても、費用が比較的かからない部活動に入っている生徒からも、費用が負担できないから費用がかかる部活を諦めた生徒からも、家庭の事情で部活動ができない生徒からも、そもそも学校でかかる私費負担に苦しんでいる家庭からも、一律徴収して、学校教育外の活動へ配分するって、なんなんですかね・・?
誰か特定の人の考えた、学校内税金制度か何かでしょうか?
こういったことが、教職員の多忙化もあり慣習化していったのだと思います。
何かキッカケがなければ、永遠に見直されないかもしれません。
*
世の中は平均年収はほぼ横ばい、消費税や社会保障料はあがり、物価もさらに上がり、可処分所得は減る一方です。
賃金が上がらないのに「値上げ」日本の絶望未来 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
可処分所得~驚くほど減少した可処分所得、裕福だった30年前~ – 組織・人事コンサルティングの株式会社トランストラクチャ
収入は変わらないのに、学校へ通わせるために払う費用も、生活にかかる費用も、税金も上がり続けています。
これから10%物価があがったら、義務教育の小中学校へ通わせるための費用126万円が139万になるってことです。
H24年度から16歳未満の年少扶養控除も廃止になっています。(16歳未満の子どもを養育していても、経費控除がないということ)
廃止前の控除額は所得税で年間38万円、住民税で年間33万円だった。制度廃止で夫婦と小学生の子供が2人いる世帯で、年収300万円では約10万円、年収700万円では約15万円の負担増となる。
年少扶養控除は2010年の民主党政権時代に、子ども手当の導入の際に廃止されましたが、子ども手当は年間6万〜18万(子の年齢や収入による)で、結局年少扶養控除の廃止で年間10万〜15万の負担増になってるって言うからトントンか負担増、パートで働く人も社会保険加入の適用拡大が2024年から開始されるし、配偶者控除の廃止の話も出てるし・・・
(すでに収入によっては児童手当も配偶者控除も適用外の人もいます)
人ひとりの生涯納税額は5千万円とも言われます。
生涯「税金」はいくら払うか | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
将来5千万納税する予定の人を育ててる割に、最低限生活に必要な費用に関する控除はなく、支援も薄く、受益者負担という名の下に無償化どころか、どんどん持ってかれる義務教育。
学校は学校で全員から徴収して公平とは言えない配分をするシステム。学校の先生も持ち出しで疲弊して、教員不足が起きている。
教育には、もっと公費をかけても充分ペイすると思うんですけどね。
(むしろ先細りを少しでも防ぎたいなら、将来の納税者を増やすための施策を打つべきだし、貧困が連鎖し続け拡大すると福祉や治安に対する支出が増えつづけ、いずれどの支援も限界を迎えるのでは?)
貧困と生活保護(5) 子どもの貧困は何をもたらすか | ヨミドクター(読売新聞)
給料はあがらない、控除は廃止、税金は上がる、保険料も上がる、物価も上がる、保育所入れず、地域にも学校にも無償で貢献しろ、寄付しろ、学校にかかる費用は受益者負担、学校だけで使ったものも最後に渡すからそれも受益者負担、稼いだら所得制限で手当てや補助は切るね、親の介護もよろしく、老後資金は自分たちで何とかして、てかたぶん担い手もいないだろうからそのつもりで・・。
もう、「子どもはこれ以上やめておこう」「無理だ」って、
そりゃ・・なりますよね〜!
教育って希望だと思うんだけど、為政者が予算増額しないどころか何とか削ろう削ろうとする姿は絶望だよね。 https://t.co/if7ZtrBTL3
— ぽにこ🏕 (@ponikox) 2022年6月25日
もう先細りは見えてるんだから、人口増、結果、税収増に向かうような施策を打たないと一億総貧乏、支えきれずに「みんな苦しいから…ごめん」となってしまう未来しかない気がするですけどねぇ。(考えすぎですかね?)
つらいな
悲しくなってきた
まぁ、とりあえず、今回調査した結果をまとめて市教委に送ってみようと思います。
出さなくても動き始めてくれてるかもしんないけどね。
☆学校徴収金に関心を持つ方にはコチラの2冊がおススメ!
ではでは。
ぽにこ
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