こんにちは、ぽにこです。
今日は公立小学校の学校徴収金についてです。
いわゆる私費負担(公費で賄われずに保護者が負担する費用)です。
どの自治体も、
- 学校徴収金取扱要綱
- 学校徴収金マニュアル
があると思います。
今回は上記2点に加え、学校配当予算、指定した小学校・中学校の全学年の教材費について情報公開請求をした分のチェックと集計がひとまず終わったので記事にします。
追加で請求しているものもあり、到着次第、修正、追記する予定です。
自治体にもよりますが、情報公開請求は、ネットで申し込み、用紙に記入して郵送やファックス、窓口に持参などをして請求できます。開示は、紙や記録媒体(CD等)、PDF等です。
紙で交付の場合はコピー代として1枚10円(白黒)、記録媒体の場合はその代金(100円程度)が必要で、郵送する場合は別途郵送代もかかります。PDFでメールやFAXでの交付の場合、費用がかからない場合もあります。
学校徴収金は事前に学校HP等で公開されていないケースがほとんどで、入学して請求があるまで、どれくらいかかるのかわからない実態があります。
以前、県の教育委員会に「なぜ、入学後にかかる費用(学校徴収金やその他会費等)についてあらかじめ分かるようになっていないんですか?」って聞いたことがあります。
そしたら、
「あ〜、説明会ではお話ししますが・・あらかじめHP等に掲載は・・考えたこともなかった・・ですね・・」
ですって。
ま〜じ〜?!
確かに、学校徴収金の内容で学校を選ぶということはないかもしれません。
でも、どういった内容のもので、どのくらいの金額がいつ必要なのかは、払わされる側としては知りたい事柄だと思います。(そうでもないんですか?)
例えば部活動の部費や用具代、遠征費など、その部活動の個別説明会に行かないと分かりません(説明会でも説明が足りないことや予定外出費も多々ありますが)。
PTA会費も、入学して1ヶ月後くらいに開催される総会で配布される資料を見て初めてその費用のおおよその内訳が分かり、どういった事に使われているのかわかります。
生徒会費も後援会費も同じ。
※生徒会は学校行事と同じ特別活動の一つですが、そのほとんどが「部活動」への支出となっています。
※PTAや後援会は希望する人が入る団体のはずですが、「入るのが当然」としている学校も多く、入会の意思を確認しないまま、その会費の徴収方法も教材費等と一緒に引き落としされる実態があります。
とにかく、その時にならないと、
内容と金額がわからないものが多い
んですよね。
みんな気にならないのかな?
本来的には学校教育にかかる費用は無償を目指すべきです。
収入の20%とも25%とも言われる税金を支払っているにも関わらず、義務教育を受けさせるためにさらに金銭的負担を求められ、学校支援に使われる各種団体にも支払いを求められる・・。まるで二重三重の税金です。
ほとんどの人が、なんか良く分からないうちに、請求されるがまま払っている・・
支払ったものの、それが妥当なのか、よく分からなかったり、疑問に持ちつつも問い合わせするのを遠慮したりしているうちに、卒業となり、そのまま声をあげる機会を逸する・・・
というのが実態なんじゃないかなと思っています。
そこで、私の住む自治体を例に、公立小中学校の学校徴収金とその他の私費負担が、どういったものにどれくらいの支払いが必要なのか、できる限り調べてみました。
長くなってしまったので、前編・後編に分けてアップします。
前編は主に小学校の私費負担(保護者が支払うもの)について、後編は中学校の私費負担についてを予定しています。
※現時点で詳細の情報の入手が間に合わず、大まかな表示になっているものもあります。(後に入手できたら追記します。)
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学校徴収金とは
学校徴収金とは、修学旅行費、校外学習費、部活動費、教材費、学年費、卒業対策費、生徒会費等、学校の教育活動上必要となる経費のうち、受益者負担の原則から学校が保護者から徴収した上で管理、執行することにより、児童生徒および保護者にとって利便性のある経費をいう。
私の住む市の学校徴収金取扱要綱の文言です。
そして、基本原則には、
校長は、学校徴収金が保護者の経済的負担のもとに徴収されていることを常に意識し、保護者の立場になってその軽減に努めなければならない。
としていて、
校長は、学校徴収金の徴収目的および徴収金額等について、原則としてPTA役員など保護者の代表者等への説明を行うとともに、その意見を聞いて金額等を決定することが望ましい。
とされています。
学校徴収金マニュアルでは、学校徴収金の種類には、
- 教材費
・児童生徒が個人で使用する(または個人に還元される)ための費用
・具体的には、副読本、副教材、ワーク、ドリル、実習用材料費、スポーツ振興センター掛け金、生徒手帳代、氏名ゴム印等 - 校外活動費
・学校行事の郊外活動においてかかる費用
・具体的には、校外学習費、宿泊学習費、修学旅行積立、芸術鑑賞教室代等 - 卒業関連費
・卒業学年において、「卒業対策費」の名目で徴収する費用
・具体的には、卒業アルバム代、卒業文集代、卒業記念品代等 - 部活動費
・学校の部活動においてかかる費用 - 児童・生徒会費
・児童、生徒会活動を行うための費用 - 進路対策費
・生徒個人にかかる進路指導関係の費用
があるとしています。
※市の学校徴収金マニュアルには、PTA会費・後援会費は含まれておらず、学校徴収金取扱要綱で、
- 団体徴収金(学校の運営および教育活動に密接に関係するPTA・後援会などの経費)については、各団体の規約や会則等によるものとする。
としていますが、子校PTA・後援会の会則にはその定めはありません。
県の同マニュアルでは、PTA会費や後援会、同窓会なども私費会計として学校の取り扱いが記載されており、高校になるとその殆どは学校(校長)が管理しています。
また、学校指定物品については、
- 学校指定物品(教育活動上必要とする体操着・シューズ・制服などの物品であって、学校が指定し、児童生徒・保護者が販売業者から直接購入するもの)にかかる費用は、学校が保護者から経費を徴収しないため、現金出納などの会計事務は生じないが、これらの選定等については、それぞれの学校の実態に応じ、校長の責任と権限に基づき行う。
- 学校指定品の事務処理については、すべて文書により起案、決済等の処理を行い、保護者に対して常に明確な説明ができるようにしておく。
- 学校で統一する必要性の有無について、十分に協議する。
- 保護者負担の軽減に努め、安価で耐久性がある製品を指定する。
としています。
それっぽいことが書かれていますが、実態はどれくらいかかって、その内容はどのようなものなんでしょうか。
公立小学校の学年別、学校徴収金の金額と内訳
学校が一律で購入して費用を支払うもの
学期ごとに学校から請求されます。ウチは振り込みで、手数料も保護者が負担します。
- 1年生・・1学期(約¥8,000)・2学期(約¥4,000)・3学期(約¥2,500)、計¥14,500程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥3,000)、ドリル・ワーク(¥4,000)、テスト(¥3,000)、理科・工作などの材料(¥2,000)、運動会材料(¥200)、楽譜・資料(¥700)、整理用品(¥700)、名札類(¥350)、保険(¥550) - 2年生・・1学期(約¥5,000)・2学期(約¥3,000)・3学期(約¥3,000)、計¥11,000程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥800)、ドリル・ワーク(¥4,000)、テスト(¥3,000)、理科・工作などの材料(¥2,000)、運動会材料(¥200)、整理用品(¥700)、名札類(¥200)、保険(¥550) - 3年生・1学期(約¥7,000)・2学期(約¥4,000)・3学期(約¥4,000)、計¥15,000程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥1,300)、ドリル・ワーク(¥5,500)、テスト(¥3,200)、理科・工作などの材料(¥3,000)、運動会材料(¥600)、整理用品(¥550)、名札類(¥200)、保険(¥550) - 4年生・1学期(約¥5,000)・2学期(約¥4,000)・3学期(約¥2,000)、計¥11,000程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥800)、ドリル・ワーク(¥4,000)、テスト(¥3,500)、理科・工作などの材料(¥2,000)、整理用品(¥300)、名札類(¥200)、保険(¥550) - 5年生・1学期(約¥8,000)・2学期(約¥4,000)・3学期(約¥4,000)、計¥16,000程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥2,000)、ドリル・ワーク(¥3,000)、テスト(¥6,800)、理科・工作などの材料(¥2,500)、運動会材料(¥200)、整理用品(¥100)、名札類(¥200)、保険(¥550) - 6年生・1学期(約¥7,000)・2学期(約¥3,000)・3学期(約¥7,000)、計¥17,000程度
内訳・・ノートなどの文房具(¥2,000)、ドリル・ワーク(¥3,000)、テスト(¥6,500)、理科・工作などの材料(¥4,000)、楽譜・資料等(¥600)、名札類(¥200)、保険(¥550)
合計83,800円。
小学校で支払っている学校徴収金の内訳は、
- テスト・・30%
- ドリル・ワーク・・28%
- 図工や理科などの材料・・18%
- 文房具・・12%
という感じでした。
テストが一番多いって意外〜
テストやドリルやワークが半分以上を占めるというのは、先生の手間を省く要素が大きいですかね?
だとしたら、それをそのまま保護者に転嫁するのはどうなの??と思っちゃうんですけど、どうなんでしょうねぇ?
単純に58%って、6年間で5万円相当ですよ。
普段のテストならいざしらず、調査目的の学力テストも自費負担。6年間で4,000円ちょっと。体力テストも有料で毎年200円くらい集金されてます。
毎年、ウチの自治体の小学校では調査目的の学力テスト代3,600万円分を保護者負担にしてる。体力テストも180万円分!
それと、けっこう、ただの普通のノートを定価で毎年請求されるのも少し気になります。
「こういうのを用意してほしい」という見本的な意味合いなのか、保護者の利便性を考えてなのか、業者の便益なのか、よくわかりませんが。
ランドセルが重くて仕方なかったから、ノートも軽いの選びたいんですけどね。
ノートだけで6年間で7,000円分もあったよ。子校だけで865万、市内全部同じだったら6,300万円分!
それから、整理するための用品もけっこうあるなという印象。
ファイルとか、ブックエンドとか(!)、掲示用なんとか・・とか。
全体の2%ほどではあるんですが、額にして2,000円ほどです。
ブックエンドが学校徴収金?!
さらに氏名印とか、名札とか、名前シールとか、個人に還元されるものというくくりに疑問を感じるやつ。1%程度ですが、なんやかんや1,000円くらい。これらは「隠れ教育費」にも書かれていましたけど、学校や先生の都合では??と私も思います。
整理用品の類も、確かに最後、ボロボロのファイルとか仕切り箱とか持って帰ってくるけど・・。それ、学校が管理しやすくしたかったからでは・・?
子の小学校は割とマンモスで児童数1,000人ほどいますので、学校で扱う金額は83,800,000円です。およそ8千5百万ですよ。どひゃー。
市内小学校の在籍者数で見ると、約9,000人いるので760,500,000円。
ナナオクロクセンマン。
各自が用意して持参するもの・購入斡旋品
次は、学校がまとめて購入して保護者に請求する学校徴収金ではなく、「○○の授業で使いますので、いついつまでに各自用意しておいてください」という類のもの。
まずは、入学時にお知らせをいただくものから。
【小学校入学時】
- ランドセル・・¥50,000〜¥65,000
- 黄色い帽子・・¥800
- 校章・・¥200
- 上履き(+上履き入れ)・・¥1,000程度
- 鉛筆(2B5本と赤青鉛筆1本)・消しゴム・筆箱・・¥2,500程度
- 下敷き・ネームペン・定規・・¥400程度
- 手提げ袋・・¥1,000程度
- 道具袋(セロハンテープ・はさみ・のり)・・¥500程度
- クレヨン(16色)・色鉛筆(12色)・・各¥600程度
- 雑巾(3枚。うち、1枚は学校提出用)・雑巾吊り下げ用ひも付き洗濯バサミ・・¥200程度
- 防災頭巾・・¥4,000前後(カバー付き)
- 算数セット・・¥2,400
- 粘土・粘土板・・¥1,100
- 鍵盤ハーモニカ・・¥3,000〜¥6,000
- 給食セット(箸箱セット・ナプキン・歯ブラシ・マスク・袋)・・¥1,500程度
- 体操服・赤白帽子・・上着¥1,500、パンツ¥2,000、帽子¥500、ゼッケン¥200、体操袋¥1,000
- 引き出し・・¥800
※アンダーラインは学校指定
※ランドセルは2022年の購入で最も買われている価格帯
物により価格の幅がありますが、少ない方で計算して、合計で75,800円でした。
市内小学校の1年生が1,500人ほどいますので、この時期、入学に必要な物品を揃えるために113,700,000円動きます。
イチオク。
お次、必要が生じる少し前に都度お知らせが来たり、袋状になっているカタログみたいのが配られて、どれか選んでお金入れて持って来てね、という種のもの。
それを買わずに、ネットでもっと安いものを選べる場合もありますが、裁縫の材料でキットになっていたりすると、そこから選ばざるを得ないケースもあります。
【授業により持参を指定されるもの】
- 絵の具セット・・¥2,000〜¥4,000程度
- 水着セット・・¥3,500程度
- 国語辞書・・¥2,500程度
- 書道道具・・¥2,500〜¥4,000程度
- 書き初めセット・・¥3,000程度
- 彫刻刀・・¥1,500〜¥2,000程度
- リコーダー・・¥1,700程度
- 縄跳び・・¥400〜¥700
- 裁縫セット・・¥4,000〜¥5,000程度
- 裁縫実習用素材セット・・¥1,500程度×2回
- 竹尺、三角定規、分度器・・¥500
- コンパス・・¥400程度
↑コンパスをうまく使えなかった息子がコレに変えてから上手く使えるようになったコンパス
合計25,000円。
【成長や洗い替えなどにより買い足しや更新が必要なもの】
- 体操着・・上下¥3,500、洗い替え用として3セット、サイズアウトで買い直し2回?3回?・・計¥21,000
- 上靴・・1足¥1,000として、毎年買い替えで¥5,000
- 水着・・1着¥2,000程度としてサイズアウトで3〜4回買い替えで¥6,000
- ノートや鉛筆消しゴム、絵の具、墨汁、半紙などの消耗品・・¥15,000くらい?
- 雑巾3枚を毎学期、毎年・・1,800円くらい
合計48,800円追加。
買い直しや買い足しは他にも色々ありそうです。
そういえば、音楽室に移動するために手提げとかも用意して!とかあったな。
箸箱や定規はしょっちゅう壊してくるし、ハンカチや消しゴムはすぐ無くしちゃう。
↑スライド式のものの方が壊れにくい。
校外学習費
- 遠足・・約¥5,000×6回=¥30,000
- 林間学校・・約13,000×3回=¥39,000
- 修学旅行・・約¥30,000
遠足や旅行に行くためのバックとかリュックとか、下着やらタオルやらもあるよね
以上、小学校の校外学習費で合計、99,000円(持ち物除く)。
てか、多くね?
卒業関連費用
こちらは一応、学校とは別で卒業生の保護者で作る卒業対策委員会が集めます。
- 卒業対策費・・16,000円
内訳・・アルバム代(¥8,500)、卒業式写真代(¥1,000)、記念DVD(¥1,500)、寄贈品代(¥2,500)、コサージュ・祝い菓子・花束・鉢花等(¥2,500)
アルバムを申し込みたい場合、卒業対策費を支払うことになりますが、もれなく学校への寄贈品(今回は暖房器具や傘立て、防犯用品など)も含まれてきます。
毎年毎年、PTAや卒業生保護者が何らか学校に寄贈することが慣習となっていて、それを何の疑問もなく行政は受け入れてしまっています。
卒対委員は引き継ぎ資料もあるようなので、知らずにそのままやってきている部分はあるのでしょうが、本来、地方公共団体が設置した学校において、その運営にかかる費用はその設置者が全額負担しなければならず(地財法9条)、住民に対してその負担を転嫁してはならないとしています(地財法27条)。また、住民に対し、寄付金(これに相当する物品等を含む)を割り当てて強制的に徴収を禁じています(地財法4条)。
【地方財政法】
(割当的寄附金等の禁止)第四条の五国(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条、第八条の二又は第八条の三の規定に基づき設置される機関で地方に置かれるもの及び同法第九条に規定する地方支分部局並びに裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第二条に規定する下級裁判所を含む。)は地方公共団体又はその住民に対し、地方公共団体は他の地方公共団体又は住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、寄附金(これに相当する物品等を含む。)を割り当てて強制的に徴収(これに相当する行為を含む。)するようなことをしてはならない。(地方公共団体がその全額を負担する経費)第九条地方公共団体又は地方公共団体の機関の事務(地方自治法第百五十三条第二項の規定により都道府県知事が市町村長に委任した事務及び同条第三項の規定により都道府県知事が市町村の職員をして補助執行させた事務並びに同法第二百九十一条の二第二項の規定により都道府県知事又は都道府県の委員会若しくは委員が都道府県の加入しない同法第二百八十四条第一項の広域連合(第二十八条第二項及び第三項において「広域連合」という。)の長その他の執行機関に委任した事務を除く。)を行うために要する経費については、当該地方公共団体が全額これを負担する。ただし、次条から第十条の四までに規定する事務を行うために要する経費については、この限りでない。(市町村が住民にその負担を転嫁してはならない経費)第二十七条の四市町村は、法令の規定に基づき当該市町村の負担に属するものとされている経費で政令で定めるものについて、住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、その負担を転嫁してはならない。
真に自発的な寄付行為までは禁止していませんが、その収集方法や決定等について、真に自発的と言えるかは疑問です。
ちなみに今回の卒業対策費から支出された学校への寄贈品の金額は、50万円ほどです。
だいたい、こういう寄贈品って、勝手に送りつけるのではなく、事前に学校へ「どんなものが欲しいか?」「こういったものを贈りたいがどうか?」って確認しているケースがほとんどだと思います。
(中には学校側から「コレが欲しいんですが」ってリクエスト来る場合もあります)
行政は「保護者の方々の自主的なご厚意により」って言います。
現状を知ってると、行政の言い分は都合のいいタテマエで白々しいわ〜って思います。
給食費
給食費について、私の住む自治体は公会計化(学校ではなく市が徴収・管理を行う)されています。
学校給食は、設備・人件費にあたる分を公費で、材料費について私費負担となっています。
小学生
- 1〜3年生・・1食280円(1月¥5,000程度、1年で¥50,000程度)
- 4〜6年生・・1食330円(1月¥6,000程度、1年で¥60,000程度)
給食費は小学校6年間で33万円。
市内小中学校に在籍する児童はおよそ9,000人。
3億円くらいです。
その他諸会費
小学校PTA会費です。学校によってはPTAとは別に後援会があるところもあります。
卒業関連の委員会はPTAに入っているところが多いかもしれません。
子の卒業した小学校のPTA会費は、月額250円の12ヶ月で3,000円(世帯ごと)です。
小学校6年間だと18,000円。
学校により会費は異なりますし、世帯ごとではなく児童数で集めるところとか、いろいろです。
PTA会費
内訳は、分かりやすくするために一世帯あたりの会費の中で大まかな使途別に相当額を表記しています。
- 小学校PTA会費・・3,000円(年)
内訳・・運営費(約¥1,100程度)、行事補助費(約¥700)、特定の課外クラブへの補助費(約¥300)、公開研究会補助(約¥200)、積立金(約¥100)、P連負担金等(約¥120)、繰越その他(約¥500)
小学校世帯数はおよそ700世帯。会費規模はおよそ200万円です。
行事補助で70万、教員の公開研究に20万、今話題のP連負担金予算が12万。
子の小学校は確かにしょっちゅう公開研究をしている印象がありますが、これはPTAから支出する類のものなんでしょうか??
しかも詳細は不明。
小学校6年間、中学校3年間、PTAに入会したとして、本来公費で支払うべきものの可能性があるPTAからの支出は、子校PTAの割合だと総支払い会費27,000円のうち7,500円分ほどあります。
市内他校も同程度と仮定するとして、市内小中学校へ通わせる世帯を12,000世帯とすると、90,000,000円分。が、何年何年も。
本来公費で賄われることが妥当かもしれない金額がキューセンマンエンー!!!
毎年キューセンマンエンー。
↓この記事にある物品なんて、「平成○年○○小学校PTA寄贈」って堂々と書かれてるものが置かれている学校、ゴロゴロあります。
(記事は削除されています)
こうやって、学校とPTAで内々のうちに支援してしまうと、何がどう足りないのかは表に出ることなく、いつまでたっても公費は出ません。
さらに、PTAや後援会、卒対がその裁量で寄付しているとなると、公教育なのに、学校により環境に差が出ることも、行政は受け入れているということになります。
後援会等を含む寄付については、色々問題をはらんでいて、後編でも触れる予定です。
公費予算はいくらなのか?
じゃあ、いったい公費でどれくらい出てるのか?と気になります。
市の教育予算
行政の予算はもう全く分からなくて、取り寄せた予算書を読み取るのに四苦八苦で、うまくまとめられるか心配です・・。
(しかもね、A4に縮小して印刷されて、もう字が小っさくて小っさくてもう・・6と8の区別がつかないのよ・・)
市の予算の13%が教育予算ですが、その教育予算のうち、全小中学校の配当分は30%分くらいです。市全体の予算からするとわずか1%でした。
小中学校配当予算の中の比率は、市内全中学で65%ぐらい、小学校で35%ぐらいでした。
そこから電話代、光熱費やリース料、委託料など、市の方で一括して支払いが行われる金額を引いた額が実質学校に配分される予算のようで、それらを除いた40%弱ぐらいが各学校の運営費となります。
市の教育予算のうち、小学校へ配当される運営予算は4%程度です。
実質配当予算(市で一括して払う金額を除いた額)をひとり当たりに換算すると、年間で小学校は12,000円程度、中学校は15,000円程度です。
・・・多いんだか少ないんだか、さっぱり分かりません。
予算別に一人当たりの予算配分を計算してみました。
【学校配当予算分】
- 消耗品費は学校管理分と教育振興分を合わせて、ひとり年間6,500円くらいです。1月550円くらいです。
- 印刷製本費は、ひとり年間165円くらいです。
- 施設・設備修繕料は、ひとり年間900円くらいです。
- 備品修繕料は、ひとり年間300円くらいです。
- 医薬品は、ひとり年間160円くらいです。
- ミシンやヒーター、ピアノのメンテナンス代は、ひとり年間350円くらいです。
- 筆耕料は、資料上単価はひとり216円となっていますが、予算から計算するとひとり36円でした。(謎)
- 卒業証書の筒も予算計上されていて、単価は248円となっていますが、予算÷人数で計算すると、1つあたり40円ほどでした。(再び謎)
- 原材料費(内容不明)は、ひとり年間60円くらいです。
- 図書購入費は、ひとり年間1,300円くらいです。
- 教材備品購入費は、ひとり年間1,300円くらいです。
- 管理備品購入費は、ひとり年間500円くらいです。
【市がまとめて支払っている分】は、
- 電気代は、ひとり年間5,500円くらいです。
- 水道代は、ひとり年間4,000円くらいです。
- ガス代は、ひとり年間3,000円くらいです。
- 下水道は、ひとり年間4,000円くらいです。
- 電話代は、ひとり年間700円分くらいです。
- NHK受信料は、ひとり年間25円です。
- 警備や廃棄の委託費は、ひとり年間400円くらいです。
- 印刷機や電話・ファックスの貸借費は、年間ひとり1,360円くらいです。
少し具体的にイメージしてみます。
学校に行くのは年間200日程度。1日8時間滞在するとして、1,600時間。1年8760時間あるので、1/5を学校で過ごしていると仮定します。
学校管理費の消耗品に含まれるだろうトイレットペーパー。小学校は、管理消耗品は一人当たり年間3,500円程度でした。
一人当たり年間の使用料は8.13kg、1,313円くらいのようです。学校にいる時間は1日の1/5として、トイレットペーパー代は262円。すでに7.4%に達しています。
プリント・・ちょっと想像もつかないんですけど、入学〜現在6月までで通常のお手紙だけで70枚はすでに配布されていて、手引きとかガイダンスとか含めると100枚超えています。
新入生だから多めかもしれないと思いますが、授業で使うプリントや校内で使われることも考えて、平均1日2枚配られるとして、年間400枚。
1枚あたり5円として、すでに2,000円。(実際はもっと行ってそうです。)
これも消耗品として30%いきます。
消耗品というと、他にチョークやら石鹸やら石灰やらゴミ袋やら文房具、蛍光灯とかが思いつくんですけど・・
ちょっと計算やめていいですかね?
(めんどくさくなった)
教委の総務課の人は「学校には充分に配当してます!」と自信たっぷり言ってましたし!
(後で資料届いたら追記するかもです。)
いずれにしても、年間でひとり当たり、
- 小学校配当公費¥12,000に対して、私費は¥110,000。
という結果で、
- 小学校に通うためにかかるお金は、公費10%、私費90%
という割合でした。
※私費は学校徴収金を含む必要な学用品、給食、旅費含む。
光熱費や教育委員会の権限で使用する予算を含めると、小学校配当公費ひとりあたり¥31,500です。
ちなみに公立学校の先生のお給料は県と国が支払います。
就学支援
私の住む自治体の場合、就学支援は、入学時小学校でおよそ55,000円出ます。学用品としておよそ小学校で13,500円です。いずれも年額です。
宿泊の伴う修学旅行・校外学習、給食費は実費が支払われ、日帰りの校外学習は上限3,000円支給されます。オンライン通信用の補助もあります。
今まで洗い出してきた別途購入・持参品を含め、支援対象の給食費、旅費を除いて考えると・・
- 入学支援(小学校)¥55,000に対して、実際は¥75,000くらいかかる
- 学用品支援(小学校)¥13,500/年に対して、実際は¥27,000/年くらいかかる
- というか、学校徴収金だけで平均¥14,000/年って設定おかしくない?
工夫のしようはありそうですが、足りていないように見えるんですけど・・
気のせいかな?
ワタシ、計算間違エタ・・?(完全に否定はできない)
ちなみにPTA等の団体会費、卒対に該当する費用は支援の対象外です。
(地域によっては対象のところもあります)
まとめ
以下、まとめます。
- 公立小学校は、入学準備におよそ7万5千円ほどかかります。
- 公立小学校の旅費・給食費は、6年間で43万円ほどかかります。
- 旅費と給食費を除いても、1年あたりおよそ2.7万円ほどかかります。
- 公立小学校に通うと給食費を含めて6年間、学校に通うだけでおよそ70万円必要で、1年あたりおよそ11万7千円です。
- 公立小学校児童一人当たりの年間公費予算は、およそ1万2千円です。
- 就学支援は年額で、入学時小学校でおよそ55,000円、学用品としておよそ小学校で13,500円です。※宿泊の伴う修学旅行・校外学習、給食費は実費が支給されます。オンライン通信用の補助もあります。
- 学校徴収金だけでも、支援額を上回っているのは、バグですか?
- 子の卒業した小学校では、毎年およそ、卒業対策費から45万円分、学校へ寄付をしています。※寄付採納手続きがされていないものもあります。
おわりに
調べるの、大変だったー。
しかしなぜ公開しないんでしょうね?
見えるようにしなければ、分からないですよね。
それが妥当なのか、余計なのか、助かるのか。
わからなければ、意見のいいようもないですよねぇ。
色々言われても、かえってめんどくさいってことでしょうか?
それにしても、学校から請求されたら、保護者としては、支払わないわけにもいきません。払うけど、納得いっているわけではない。そんな感じです。
今回、調べたのは公立の小学校と中学校に通わせるために必要な経費(私費)についてです。前編では主に小学校にかかる私費を中心に書きました。後編では中学校がメインになる予定です。
義務教育は、保護者に課せられた、「子どもを学校に通わせる義務」です。
国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う。
②国または地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料はこれを徴収しない。
(関連条文)民法第820条 親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。児童の権利に関する条約第18条第1項 (前略)父母又は場合により法定保護者は、児童の養育及び発達についての第一義的な責任を有する。(後略)
国によって課せられている義務を果たすために、小学校でどのくらいの費用が発生しているのでしょうか?
義務教育である小学校6年間にかかる私費負担額合計およそ、700,000円。
ナナジュウマンエン。1年で12万くらい。1ヶ月1万。
でもこれ、公立小学校に通うだけで最低でもこれだけかかっちゃう・・という話です。
夏休みの課題図書とか、コンテストの用具含めた代金とか、自由研究とか文集とか、音楽祭で服装の色を揃えるとか、工作の材料とか新聞とか、破損とか紛失とか、細々あったりしますしね・・・。
小学校って、公立学校に通わせるだけで最低でも70万はかかるんですよ〜
で、私が最も驚いているのが、こういう保護者が負担する私費について、教育委員会は全体像を把握していなかったということです。
こういうの把握せずに、どういった考えのもと、予算組むんでしょうか??勘?
今回も、資料請求したとき、「まとまっている資料がない」って言ってたので、たぶん、ちゃんとは把握してないんじゃなかろうかと思っています。
(今回わたしも、ひとつひとつチェックして集計して計算してって超めんどかった!)
保護者もつどつど請求されて納めるので、「またかぁ〜」と思いつつも、全体像を把握している人は少ないかもしれません。
公立の小学校へ通うために、家庭でどれくらい負担しているのか、行政は知る必要ないんでしょうか?
でも改めて詳細の内容を見てみると、そうやってチマチマじりじりと取られてたんだ感がハンパないです。
(小松菜12円とか、ビニール5円とか、ボールペンとか、ノートとかノートとかノートとか)
学校徴収金取扱要綱やマニュアルには、学校徴収金検討委員会で十分審議し決定することや保護者の負担軽減、必要に応じて保護者代表への説明と了承を得る、なんてことも書かれていますが、果たしてどのくらい機能しているんでしょうか?
私の知る限り、何らかフィードバックやお知らせがあったことは一切ありません。みんな忙しくて、「ご理解いただいてる」ということで進めているんでしょうね。
次は、実態調査!公立小中学校の私費(保護者負担)はどれくらいかかる?の【後編】です。
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ではでは。
ぽにこ
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この後大変化が!!↓↓↓
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