こんにちは、ぽにこです。
子どもが中学生になり、生徒会活動が始まりました。
子どもの小学生時代は委員会はありましたが児童会はなく、会費を徴収されることはありませんでした。
私の中学時代は記憶が遠すぎて、あまり覚えていません。
面白い立候補者がいて、選挙活動がなんだか楽しかったような記憶がほんのりあります。
来月に生徒総会があるそうで、議案書を持って帰ってきました。
会費も徴収されていますし、中学校の配布する子ども向け資料には細かい決まりごとが多く書かれ、その口調や指定する内容から、学校生活全般に支配性を感じる部分があって心配な要素もあります。
さらに生徒会費も多くの学校でPTA、後援会と並び、部活動の原資となっています。
子校の場合、部活動への費用補填は、今のところ
- PTA会費から一人当たりの援助+α
- 後援会費から特定の部活動への援助
- 各部の部費
PTAと後援会の予算で100万円を軽く超える金額が部活動へ出ていますが、おそらく生徒会費からも部活動へ補助として出てるんじゃないかな?と予想しています。
これらのことから、ウォッチしない理由がありません。
生徒会とは
生徒会は、学習指導要領で定められた特別活動の1つで、学校行事や学級活動と同じ位置付けの教育活動です。
指導要領によると特別活動は、
望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り,集団や社会の一員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする自主的,実践的な態度を育てるとともに,人間としての生き方についての自覚を深め,自己を生かす能力を養う。
ことを目標としています。
その中で「生徒会活動」は、
生徒会活動を通して,望ましい人間関係を形成し,集団や社会の一員としてよりよい学校生活づくりに参画し,協力して諸問題を解決しようとする自主的,実践的な態度を育てる。
を目標とし、
その内容は、
学校の全生徒をもって組織する生徒会において,学校生活の充実と向上を図る活動を行うこと。
(1)生徒会の計画や運営
(2)異年齢集団による交流
(3)生徒の諸活動についての連絡調整
(4)学校行事への協力
(5)ボランティア活動などの社会参加
とされています。
また、
〔学級活動〕及び〔生徒会活動〕の指導については,指導内容の特質に応じて,教師の適切な指導の下に,生徒の自発的,自治的な活動が効果的に展開されるようにするとともに,内容相互の関連を図るよう工夫すること。また,よりよい生活を築くために集団としての意見をまとめるなどの話合い活動や自分たちできまりをつくって守る活動,人間関係を形成する力を養う活動などを充実するよう工夫すること。
に配慮せよ、と特記されています。
つまり、特別活動は学校教育の一環であり、その体験を通して人間関係の構築、各教科との関連付けを図り理解を深めつつ、生徒会活動を通じて、学校生活に参画する自治的な活動を体験する、そんな感じだと理解しました。
より詳しく解説している資料もあります。↓
これら資料に書いてあることが丁寧に実践されれば、生徒会活動は意義のある教育活動だと思います。
子どもは生徒会活動は「国会の学校版」と教わったそうです。
さてさて、どのような活動になるのでしょう?
意見を聞いてもらいたいけど、聞いてもらえない現実
とても興味深い調査結果を見つけました。
国立青少年教育振興機構が2021年6月に発表したもので、対象は日・米・韓・中の4カ国の高校生で、日本は26県40校が対象で、有効回答数は4,623人です。
この調査結果を読んで、ショックを受けつつも、「だよね〜・・・」と思うことも多くありました。
長いので、概要と考察あたりをざっくり見るだけでもだいたい掴めると思いますが、調査結果の受け取りの感じ方はそれぞれ違うと思いますしオモシロいので、是非読んでみてください。
私が特に気になったところをカンタンに紹介します。
日本の高校生は、学校行事やクラブ活動への参加意欲が高く、部長などの経験者も多い。
しかし学校の生徒による自治活動への参加意欲は40.2%と4カ国中もっとも低い。
参加したくない主な理由は「興味がない」がもっとも多く、「時間がない」「手間がかかる」と続く。学校に生徒の意見を聞いてほしいという要望は9割を超えるが、学校の校則は生徒の意見を反映していると答えた者の割合は16.6%で2割を切る。よくわからないと答えた生徒は49.9%。
子ども・若者が社会や政治について、「自分たちの意見を表明することはとてもいいこと」だと思っている者の割合は95%を超えている。
子ども・若者が社会や政治に対して自分たちの意見を表明しやすいと思わない者の割合は56.2%で、4カ国中もっとも高い。
表明しづらい主な理由は「しても何も変わらない」「社会からの理解を得られない」が5割弱となっている。
また、日本社会は、子ども・若者に関することを決定したり解決する際、子ども・若者の意見を表明する権利が保障されていると考える者の割合は38.9%にとどまり、4カ国中もっとも低い。わからないも28.8%となっている。
「社会問題は自分の生活と関係のないことだ」と回答している割合は17.1%と低い者の、「私の参加により、変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない」と回答した割合は35.4%と著しく低く(他の3カ国の半分程度)、「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」と回答した割合は83%にもなる。
また、「政治や経済よりも自分の周りのことが重要だ」との回答は70.4%と他の国より高く、「現状を変えるよりもそのまま受け入れる方がよい」は45.6%だった。
この調査結果を読んで、全体として高校生の段階ですでに無力感を感じている(察している)割合が多いのかなと申し訳ない気持ちになりました。
関心がないわけじゃないし、意見や考えを表明することはいいことだとほとんどの高校生が思っているのに、表明する場に安心感がなく、解決の経験もなく、道筋も見えないのかもしれない、と想像します。
「言ってもムダだ」
さもありなん、です。
また、学校行事や部活動には、とても熱心な傾向であることは、どちらかというと「やらなければならないもの」に分類され、どうせやるなら楽しむ!のスタンスなんじゃないかな?なんて思います。
部活の強制加入はなくなりつつあるものの、依然、加入率は高いです。↓
部活動の時間:放課後の生活時間調査(速報版) - ベネッセ教育総合研究所
決まっている活動については熱心に取り組むものの、未知のものやトラブルや課題について取り組むことへの難しさや、大人の関わりに期待できないところからくる忌避という流れができちゃうんだろうな・・
トホホですよ。
この調査結果は2021年ですが、こういうことはたぶん、最近の話とか、今の高校生だけの話ではなくて、長いこと培ってきたことの結果で、今現在の大人たちも抱える問題なんでしょうね・・。いや、わたしも・・。
学校課題に取り組む生徒会も増えている?
生徒会というのは、趣旨はとても意義深いんですけど、学校を覆う空気や環境からして自治的活動よりは、行事や部活にウェイトが行ってしまいがちなのが分かる気がします。
とはいえ、最近は頑張ってるなー!いいなー!と思う動きも見かけます。
特に校則改正はとても注目しています。生徒にとってとても身近な問題で、ひとりひとりの尊厳に関わるような事柄もルールとして決められていたりします。
校則改正の手続きを踏む経験も、それを実現したのも本当に素晴らしい。
学校生活の課題を解決するために対話して合意し実践する。
今までは「校則を自分たちで変える」なんて出来るとは思っていなかった時代から、少しずつ進歩しているのでしょうか?
上記の記事はいずれも高校生です。
うちの子は中学生ですが、入学にあたり細かい・・本当に細かい学校生活のルールが書かれたガイダンス資料が配布されています。
いやいやこれ、先生だって把握しきれてないっしょ?!ってレベルですよ・・
本当に本当に細かくて、「服装・身だしなみ」も小さい字でびっしり書かれているし、「学校生活の1日の流れ」や「給食について」がタイムスケジュール的に載っていて、その時の動きが細かーく書かれていたり、「学習について」も発言の仕方から、係の仕事、読書や家庭学習のやり方や制限なんかが余計なお世話レベルで記載されているし、「清掃について」「集会について」とか17ページにわたりギッチリです。
極めつけに、
※記載していないことは、自由ではありません!必ず担当の先生へ確認してください。
ですって。
おほほほほ〜・・・・・・💢
お金の問題も外せない
そしてお金の問題です。
先日、子どもが持ち帰った生徒会の議案書には、各委員会の予算請求が載っていました。
各委員会の予算請求額の合計はおよそ2万円です。
各家庭から徴収している生徒会費は1,200円で、総額でおよそ80万円です。
生徒会費70万集めて、各委員会の予算申請は2万ちょい。
— ぽにこ🏕 (@ponikox) 2022年5月10日
残り68万は?
(↑この時はざっくり計算だったため金額に違いが出ています。あとでちゃんと計算しました。)
残り、78万円はどうしちゃったんでしょう?
総会は来月だからこれから出るんでしょうか?
78万円は部活動の補助になるのかな〜?と想像していますが、なんでわざわざ生徒会費から出す形式にしているのか??
何に使うのか、どのような配分にするのか、どう合意形成を取るのか、引き続きウォッチしていきたいと思います。
てか、純粋な生徒会運営費なら、3万あれば足りそうということは、
生徒一人あたり50円/年の集金で済みます!!
生徒会費として集めた金額のうち、生徒会の運営のために使われているのはたったの3.5%!!!(マジ〜?!)
どういうこと?!
おわりに
なんなんでしょうね〜?
この、教育活動の蓑をかぶった集金装置状のモノ。
PTA会費、後援会費、生徒会費、部費。これ、全部保護者の財布から出て、なぜか分けられて分配される謎。マネーロンダリングじゃあるまいし。
あ、まだ現時点では残額が部活動に流れるとは明らかになっていません。
もしかしたら、子ども達に有意義な講演等を開催するかもしれませんし、部活動以外の活動へ使われるのかもしれません。文化祭もあるしね。
思い込みはほどほどに、しっかりチェックしていきたいと思います( 。•̀_•́。)キリッ
生徒会は生徒たちの主体の活動だから、本格的に活動を開始するこれから出るのかもしれません。
子校の生徒会は、学校のお手伝いや下請け的存在でしょうか。
自治的な何かを学ぶ機会があるといいのですが。
ちなみに子どもは、あんまり興味ないみたいです。
とはいえ、お金を徴収している以上は、何に使うのかをお知らせするのも、報告するのも当たり前です。
しかし学校の保護者への説明はまったくもって不足していると言えます。
学校から保護者へは、会費の金額と引き落としの手続きのみ案内がありました。
子ども向け資料を見せてもらって少しずつ判明している状況です。
こういうところ、なんなんだろうね〜?
学校徴収金取扱要綱とか学校徴収金マニュアルとか、あちこちに「保護者へ事前に十分な説明」「保護者の負担にならないよう」と書かれているんですよ。
今の私には、
- 保護者への説明はほとんどせずに
- 公費で出ないものは私費で集めればいいんじゃない?
としか受け取れませんけど。
どうなんでしょうね〜?
公費も少ない。先生も忙しい。保護者は負担が増すばかり。
今年は担任の先生が足りない!って事態も発生してる。
(本当に担任欠員のままで新学期を迎えているみたいなんですよ。今年は大丈夫でも来年どうなるかわからないなんて、ヤバイです。)
心配が尽きません。
生徒会については、また今後いろいろ判明したら続編書きます。
「おーう、そういうことか!それなら納得!」という展開を迎えたいものです。
*
学校徴収金についても、いろいろ勉強中です。
資料集めも、解読も本当に忙しい。
学校徴収金は、こちらの本がわかりやすく参考になります。
ご興味のある方は↓
ではでは。
ぽにこ
【追記】
生徒会費について調査をした結果です。↓
公立中学校、総額100万円/年の生徒会費の使い道とは??